孤独でつらいを解決する『自分で心を手当てする方法』【書評・要約】

多くのひとが、孤独感を感じてつらいなと思ったことがあると思います。

僕も、浪人生活で、半年間、家族以外と話さなかった期間は孤独でつらかったです。

それに加えて、大学に入学してから、最初の3ヶ月はプライベートで友達とご飯に言ったこともありませんでした。なれない土地で孤独を感じていました。

コロナのせい外出を自粛しているひとも多く、孤独を感じ安いのではないかなとおもいました。そこで、孤独の解消法を科学的に証明されている方法で解説していきます。

孤独を感じてつらい…

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孤独は喫煙と同じくらいリスクがある

2010年に発表された論文によると、孤独のリスクは喫煙をしているのと同じくらいのリスクがあることがわかっています1)

つまり、孤独は、人間の寿命を縮めるのです。タバコのリスクは、みなさん知っていると思いますが孤独のリスクは、そこまで知られていません。

孤独のリスクとして、他にもうつ病や自殺願望、攻撃性、不眠などがあることがわかっています2)

さらに、精神面だけではなく、医学的にも高血圧や体重増加、コレステロール値の上昇、ストレスホルモンの増加、免疫力の低下といった身体的な不調が起こることがわかっています2)

また、健康な学生を対象にした、2005年の研究では孤独なひとはそうでない人よりもインフルエンザ予防接種の効果が低いという結果が出ました3)

4割以上の人は孤独に苦しんでいる

成人男女の4割以上は孤独に苦しんだ経験をもち、そのことを自分で恥じているということがわかっています4)

これを読んでくださっている、みなさんも孤独を感じたことがあるのではないでしょうか?そして、「寂しいやつだと思われたくない」という気持ちを抱いたことがあると思います。

僕もたくさん経験してきました。3年間も浪人していたので、3浪目は1年間だれかと一緒にお昼ごはんを食べる事はありませんでした。

さらに、大学に入学後も年の差を感じて、3ヶ月くらいは、友達ができず、ボッチ飯でした(泣)。そして、まわりのグループで食べている人にひけめを感じていました。でも、多くの人がおなじような経験をしているのですね。

では、この孤独感をどのように消せば良いのでしょうか?その方法を解説していきます。

孤独の傷を手当てする方法

手当の前に知っておかなくてはいけないこと

セラピストがやっている孤独の傷を手当する方法を実践する前に、孤独をこじらせないために、知っておかなくてはいけないことがあります。

第一に、誤った現実認識を正し、孤独の悪循環を予防すること。まわりの人や環境をネガティブに評価していると、いっそう孤独になります。
第二に、対人関係の筋肉を強化し、相手の身になって考えられるようになること。そうすれば、相手との関係性をスムーズに深められます。
第三に、孤独の痛みやつらさをやわらげること。現実的に人とのつながりをつくるのが難しい場合は、これが非常に大切です。

この3つのことを踏まえた上で、孤独を和らげる方法を実践していきましょう。

※ここで紹介するのは応急処置なので重症の人は専門家の助けを求めましょう。

【手当て①】ネガティブ思考を変えてみる

孤独なときは、人と関わるのが怖くなりますよね?
傷つけられるのを恐れて、必要以上に警戒してしまいます。その結果、仲良くなるチャンスを逃します。この悪循環を避けるためには以下のステップをふむことが大切です。

「ポジティブな結果を想像する→迷ったときは良いほうに解釈する→被害者ではなく行動する人になる」

ポジティブな結果を想像することで、食事やイベントに誘われたら積極的に行くことができるようになります。

迷ったときは良いほうに解釈すればたいていのことを気にしないですみます。
たとえば、2人で食事にいったときに、話が盛り上がらなかったとしましょう。

たしかに、話は盛り上がらなかったかもしれませんが、あなたと一緒に食事に行くという判断をした相手はあなたのことを少なくとも嫌いじゃないでしょう。そして、もう一度、行きたいなと思っているかもしれません。
自分の疑いの気持ちより、現実の相手の行動を信じてみることが大切です。

被害者ではなく行動する人になることが大切です。なぜなら、孤独のせいでネガティブなフィルターがかかっているだけだからです。

たとえ、小さな行動でも、自分ががんばって、行動したという事実が、心の無力感を拭い去ってくれるのです。

【手当て②】自分のマイナス行動を認識する

孤独を感じているせいで、自分が相手に対してよそよそしい態度をとってしまうことがあります。そして、「やっぱり、みんな離れていくんだ」と思ってしまい、他人にたいする疑いをさらに強くしてしまいます。

たとえば、こんな経験ありませんか?

浮くのが怖くて、飲み会やイベントを断る
気後れして誕生日のメッセージを送らない
話しかけられても自分の意見を否定されることが怖くて一言二言しか話さない
団体の飲み会で会話に緊張してスマホを眺めてしまう

これらのマイナス行動を取ってしまっていることをまずは認識することがたいせつです。そして、少しずつ改善するように意識していきましょう。

【手当て③】相手の立場で考える

相手の立場で考えることが孤独に対する対処で大切になってきます。なぜなら、コミュニケーションが円滑なり、思いやりや共感ができるようになり、人とうまく関係を築くことができるようになるからです。

相手の立場で考え、相手がどうしたいのかを正確に把握する能力のことを、心理学用語で他社視点取得といいます。この他社視点取得は練習して誰でも身につけることができるスキルです。

①「自分と他者は違う」という前提に立つ。
②そのうえで、相手の気持ちを考えてみる。
(ex.相手はどう感じているだろう?どんな気持ちになるだろう?何をしたいと思っているのだろう?)

このとき大切なことは、どんなに親しい間柄でも、自分と相手は違うという前提を忘れは行けないということ、とこの本には書かれています。相手の考えかた、意見を尊重し、お互いの状況を考えて行動してみましょう。

【手当て④】共感力を高める

相手の立場に立つだけではなく、相手の気持ちも自分のことのように感じ取れるようになれば、つながりをより深めることができます。つまり、共感力を上昇させることができれば、人とつながりやすくなるのです。

しかし、大学生を対象にした2011年の研究によると、ここ30年で若者の共感力は大きく低下していることがわかっています17)

たしかに、僕も、相手の置かれた状況を正確にシミュレートして会話をしたり、行動したりすることができていないことがあります。

共感力を高める方法が3つのステップで紹介されています。

1:相手の置かれた状況をリアルのイメージする。
Ex.場所はどこか?他に誰がいるのか?時刻は?体調は?気分は?あなたを見たとき、どう感じているか?
2:そこに至るまでの経緯を考慮する
Ex.同じような場面を過去にも経験していないか?どんな期待や不安をいだいてその場にきたか?心配ごとやストレスを抱えていたか?ほかの人との関係がその場に影響しているか?
3:共感を上手に伝える
上手ではなくても、自分の理解を相手に伝えようとすることが大切です。自分の話を真面目にきいてくれる人には、好意を持ってしまいますよね。

これらの3ステップを実践してみましょう。

【手当て⑤】出会いの機会を増やしてみる

孤独をかんじているときは、元気なときより、人と会うのが嫌になりがちですよね。その結果、飲み会やイベントに行かなくなりより、孤独を感じてしまいます。

この悪循環を解決する方法を見ていきましょう。

1:言い訳をつくる

言い訳を作ると集まりにも参加しやすくなります。
たとえば、「SNSに投稿したい」と写真をとるために旅行にでかける。「ダイエットしたい」という理由でランニングの同好会に参加する。などです。

言い訳があれば、一人で参加してもはずかしさは軽減しますね。

2:インターネットで出会いを探す

インターネットでの出会いも、立派な出会いです。
アメリカで実施された調査によると、オンラインでの出会いがカップルになるきっかけの2位という結果が出ています(1位は「共通の友人・知人」6))。

それに、オンラインでのほうが、同じ趣味や考えをもったひとと繋がりやすいです。ぼくも、ブログ仲間とはTwitterで知り合っています。

3:ボランティア活動に参加する

2011年の研究によって、人のために何かをするとき、僕たちは、いつもより孤独を感じなくなることがわかっています。

なぜなら、与える側にたつことで、意識を相手に向けることができるようになり、緊張や不安をあまり感じなくなるからです。

僕は海外ボランティアに参加したことがあります。ボランティアに参加する人たちは優しく、意識が高く、いい人が多いのでぜひ参加してみてください。

まとめ

孤独感は、多くの人が感じたことがあり、それを恥ずかしく感じているひとも多いことが研究でわかっています。

孤独感を感じてしまうことは、はずべきことではないのです。

自分の行動でつらさをやわらげ、ネガティブな思考による悪循環を防ぐことができます。人とのつながりをうまく構築して、孤独感を和らげれるように行動してみましょう(ノ∀`)