「医学部はやめとけ」という言葉をきいたことがあるひともいると思います。僕も、何度か聞いたことがありました。
医学部5回生になって、「医学部はやめとけ」と言われる理由がわかってきました。「医学部はやめとけ」となぜいわれるのかを解説します。
そのうえで、個人的には「医学部はやめとけをやめとけ」と思うのでその理由を解説します。
医学部やめといたほうが良いのかな?
医学部はやめとけと言われる理由
医学部に入れたからといって卒業が余裕ではない
岩手医しかもM6が30人留年で4人放校ってのもマジ?
— サキ医カ (@saki_medic) March 2, 2020
岩手医大6学年合わせて100人留年ってやばすぎんか…?
さすがにかわいそうすぎる。ただ、それだけ留年したらしたで次の1年楽しそう— 二留医学生 (@u9dx4j4El2e4AAj) March 2, 2020
医学部に合格するためには、国立だと10倍、私立だと20倍ほどの倍率です。この倍率の受験戦争を勝ち抜いて医学部は入れたら勝ち組と思われがちです。
日本の大学では、ほとんどの人が卒業できます。したがって、入ってしまえば勝ちと思う人が多いことはしょうがないと思います。
しかし、多い大学だと1学年で30人近く留年しています。
医学部生は、暗記量が多くテスト前、徹夜で勉強する人も多いです。受験戦争にかった猛者が本気で勉強をしても、留年してしまう可能性があるのです。
国家試験は90%合格するけど難易度は高い
医師国家試験の合格率は約90%です。これを聞くとやっぱり、医学部入れば医者なるの簡単そうですね。でも、この国家試験を受けるまでに、6年生まで進級しなければいけません。私立の医学部では、大学の国家試験合格率を上げるために、多くの留年生をだして、国家試験を受けれないようにする大学さえあります。つまり、医師国家試験は医学部に入学した全員が受けることができているわけではありません。
そして、6年生まで無事に進級できても、国家試験で1割落ちるのです。大学受験で倍率10倍を勝ち抜いてきた人が国家試験の勉強を本気でやっても1割落ちるのです。誰でも受験できる一般的な試験とは全く違うものだとわかります。
実際、国家試験の勉強やその前の医学部の試験勉強でうつになってしまう人もいるくらいには大変です(;・∀・)
医者になってもそんな稼げない
医者になっても、大金を稼ぐことができるわけではありません。開業しなければ1年で1200万強くらいです。
今の時代、プログラミングを1~2年学んでエンジニアになれば、月に70~80万くらい稼げるみたいです。医学部ではなく、東大、京大、早慶にいって、大手の証券会社に入れば平均年収が1500万を超えているところも多いです。
そして、研修医はコンビニ店員よりも時間あたりの賃金が低い場合もあります。夜の呼び出しや、医療ミスで訴えられる可能性などのリスクも考えると、普通の企業に入って1000万くらい稼いだほうが楽そうです。こういう側面だけをみるとたしかに、医学部はやめとけといわれることはもっともだと思います。しかし、僕は、「医学部はやめとけをやめとけ」と思うのでその理由を解説します。
医学部はやめとけをやめとけと思う理由
収入は長期で安定する
医者の収入は長期で安定します。エンジニアは、AIによって自動化されるという意見もあります。また、証券会社に勤めても、不況になったりしたら給料は変わってきます。
しかし、医者という職業は他の職業に比べて、なくなる確率が低いです。そして、不況だからと給料が下がったりもほとんどしません。収入の安定という点では、他の職業よりも優位だと思います。
人助けができるやりがいのある仕事
医者になれば、人助けをすることを仕事とすることができます。人助けをする職業なので、社会的にも評価される職業です。
医師という存在がいるだけで患者さんに安心を与えることができます。実習を回っていると、「薬を処方したて、声をかけただけで特に何もしていないのに感謝された」というようなことをいう医者がいます。
人助けを毎日できて、いるだけで安心感を与えることができる職業は他にないと思います。夜中の呼び出しなど、多少つらいこともあるかもしれませんがとてもやりがいのある仕事です。
レベルが高い人が多い【成長できる】
医学部に入れた人は、医学部に入るための勉強を頑張ったひとです。したがって、医学部は、いろいろなことに頑張れる人の集まりになります。
周りには、学生のうちから起業をしたり、留学をしたり、海外のボランティアに参加したりしている医学生がいます。そして、大学の先輩の医師の多くが、医者になってから留学しています。社会人になってから留学する人は、他の学部では少ないと思います。
このように、周りから刺激を受けて、なにかに挑戦してみようと思うことができるマインドになります。僕は、海外ボランティアやプログラミング、投資など周りの医学生から刺激を受けて挑戦しました。この刺激が歳を重ねても受けることができる環境は素晴らしいと思います。もともと、留学など興味はありませんでした。しかし、先輩医師からはなしを聞けば聞くほど留学いきたいなと思うようになりました。
なにかに挑戦するとき周りの環境も重要です。医者になるということは、自分が成長できる環境に身をおくことができることでもあります。
このことからも、「医学部はやめとけをやめとけ」という意見です。
まとめ
たしかに、医学部に入ったらきついなと思うときもあります。大学生なのに、授業多くて、暇ではないです。勉強も大変です。
しかし、医学部という環境にいることによって成長できます。そして、なにより、医者になりたいという思いがあって、医学部に入ることができれば、たいていのことは乗り越えることができます。医者という職業ほど人の命と関わることができる職業はないと思います。その分、やりがいもあると思います。
医学部生活はつらいこともありますが、それ以上に楽しいことも多いです。医学部にいこうと思っていたけどやっぱりやめようと思っている人は医学部はやめとけをやめとけ(笑)