医学部医学科は難しいという話を1度は聞いたことは、あると思います。
しかし、難しいといってもどれくらい難しいのか。現役で医学部に合格することはできるのか。を知っている人は少ないですよね。
僕は、3年間浪人して、10回以上医学部を受験してきました。
医学部受験をたくさん経験してきて、医学部医学科の難しさをよく知っています。
そこで、医学部医学科がなぜ難しいのか。そして、現役で合格していた友達はどういうふうに医学部を攻略していたかを解説します。
医学部、難しすぎだろ…
医学部医学科が難しい理由
偏差値が高い【→東大を辞めて医学部に入学する人もいる】
医学部が難しい理由としては、偏差値が高いということがあります。
どれくらい高いかというと、一部の医学部は東大や京大に入るのと同じくらい難しいです。
他の医学部も慶応大学や早稲田大学よりは偏差値は高いです。
僕が通っている大学では、東京大学を中退して入ってきた人や東京大学を卒業してから編入してきた人がいます。
東京大学よりも医学部が人気だったりもします。
偏差値が高いので、親が頭がよかったり、小さい頃から塾などに通っていた人が有利です。なぜなら、IQは遺伝で半分以上決まることがわかっているからです。
医学部に入るためには、親の知能や小さいころの環境、偏差値を伸ばすための努力が大切になります。
医学部受験の科目数が多い
国立の医学部は、共通テストで国語、数学(ⅠA,ⅡB)、英語(筆記、リスニング)、社会(Ⅰ科目)、理科(2科目)を使います。
二次試験では、英語、数学、理科2科目というところが多いです。
他の学科と違い、科目数が多く対策が大変です。
文系なら慶応や早稲田でも2〜3科目で合格できる科もあります。この数倍の科目のテスト対策をしなければいけません。
2〜3科目だけでも偏差値を70ちかくまでするのが大変なのに、5教科7科目の偏差値を70にする必要があります。
さらに、共通テスト、二次試験と違うテストの対策もしっかりしなければいけません。
苦手科目があると合格できない
医学部は科目数が多いですが、1科目でも苦手科目があると合格は難しいです。
なぜなら、医学部に合格するためには、共通テストで9割、二次試験で7〜8割と高得点を獲得する必要があるからです。
東大や京大は、1個1個のテストがとても難しいので苦手科目があっても得意科目でカバーすることができます。
しかし、医学部は問題がずば抜けて難しいというわけではないです。
したがって、できるだけミスをせず高得点を取ることが合格につながります。
苦手科目をなくして、全体の点数をどれだけ上げることができるかが重要になってきます。
医学部受験では1科目もミスをできない
医学部は、試験本番で1科目も大きなミスはできません。
なぜなら、医学部では、標準的な問題で全体的に高得点を取る能力が求められているからです。
全部の科目で高得点を求められる医学部では、1科目ミスをしたとき、他の科目でカバーするということが難しいです。
医師という職業も、小さなミスが命に関わります。したがって、入試の緊張感でミスをしない能力は大切です。
医学部は浪人して目指す人が多い
医学部を目指して浪人する人が多いです。
文部科学省の調査によると、現役で医学部に合格できるのは、3割以下です。
浪人をすればするほど、勉強時間が増えて知識は増えます。
僕も、3年間の浪人で、偏差値は20〜30ほど伸びました。
浪人して勉強を何年も毎日10時間、勉強していたら偏差値は伸びます。その結果、医学部の偏差値は高くなり、難しくなるのは当然ですね(;´Д`)
現役 | 1浪 | 2浪 | 3浪 | 4浪以上 | |
平成30年度 | 26% | 26% | 19% | 15% | 9% |
平成29年度 | 25% | 27% | 20% | 15% | 9% |
平成28年度 | 23% | 27% | 22% | 15% | 11% |
平成27年度 | 24% | 26% | 19% | 15% | 10% |
平成26年度 | 24% | 24% | 18% | 14% | 10% |
平成25年度 | 25% | 26% | 18% | 14% | 11% |
※文部科学省『医学部医学科の入学者選抜における公正確保等に係る緊急調査の結果速報について』
医学部の入試には面接がある
医学部は、面接があるということも難しくする一つの要因です。
ただ勉強ができても、コミュニケーションがしっかり取れないと合格は難しいです。
浪人を繰り返している人は、年齢相応の対応を求められます。
面接で現役生と差をつける大学もあります。受験勉強だけでも時間がないにも関わらず、面接の対策に時間を割かなければいけません。
僕は、面接の対策をしっかりとしたので、第一志望の面接の点数は良かったです。
しかし、私立の滑り止めで受けた医学部で圧迫面接をされました。
うまく対応しきれず、圧迫面接をされた大学だけ不合格でした。その大学よりも偏差値が高いほかの医学部4校には合格しました。
第一志望で、ミスをしないためにも様々なパターンの面接の練習が必要になってきます。
私立の医学部では小論文・心理テストがある
私立の医学部では、小論文や心理テストを課される大学が多いです。
小論文では、時間内に自分の意見を文章でまとめる能力が求められます。専門用語などわからない言葉が出題されることがあるので、対策が必要になります。
また、心理テストでは、時間内にたくさんの単純計算を課されたり、アンケートへの回答を求められます。
他の学部よりも受験科目数が多い上に、小論文や心理テストも合否に関わってくるとなると、医学部が難しくなるのも必然ですね。
医学部に合格するための攻略法
学費が高い私立医学部も視野に入れる
学費が高い私立の医学部を視野に入れていない人は多いです。
したがって、私立の医学部も受験すると合格できる可能性は上がります。
私立の医学部は、お金がないから無理だという人もいるかもしれません。
しかし、学費の3000万円を払える医学部専用の奨学金や、特別な制度がある地域・大学があります。
僕は、私立の東北医科薬科大学の学費を払ってもらえる枠で合格しました。
私立の医学部に通うためにお金を借りたとしても、医師になれば返すことができます。
自分に合った制度を探して私立の医学部も受験すると合格の可能性は上がります。
医学部の地域枠も視野に入れる
医学部の地域枠は、一般の枠よりも人気が少なく、偏差値も低いです。
地域枠はたしかに、将来、特定の地域で働かなければいけません。しかし、働かなければいけない義務の期間が終了したら、そのあとは自由です。
医師になって、医師が足りていない地域で働くことができる。ということも考慮するとそんなに悪い制度ではないと思います。
僕自身も、自分の県から奨学金を借りているので、指定された地域で働かなければいけません。
医学部に入って、将来について考えるとき不自由を多少感じるのは事実です。
しかし、とてつもなく制限されているとは感じません。
何年も浪人しているけど合格できていない。どうしても現役で合格したい。という人は、地域枠の受験も考えてみてください。
共通テストだけで入れる医学部も受験する
共通テストの点数と面接だけで合格できる医学部の受験方法もあります。共通テスト利用入試です。
共通テストの3科目で受験できる私立の医学部もあります。
センター試験の文系科目以外で受験できる医学部も多く、国語や社会を勉強していなかったり、苦手な人でも合格できる可能性があります。
記述と違い、共通テストは対策しやすいです。
共通テストを受けるという人は、共通テスト利用入試に出願しておくと合格できるかもしれません。
科目数が少ない医学部も視野にいれる
医学部の中でも例外的に入試科目数が少ない大学もあります。
国立でも、二次試験に理科がない大学があります。
苦手な科目がある人は、自分の苦手科目を避けた受験校選びをすることも合格のための戦略の一つです。
医学部への推薦も考える
推薦をしてもらうことができるなら、推薦も考えてみてください。
指定校推薦だと、面接だけで医学部に合格できる場合もあります。
また、一般入試よりも競争率も低いです。一般入試では、合格できない人でも推薦なら合格できたりします。
医学部に入るためには、できるだけ多くのチャンスを活かすことが大切です。
学校の勉強を頑張ってきて、学校の成績がいい人は考えてみてください。
まとめ【医学部に合格するには努力と挑戦】
医学部は、偏差値が高いし、科目数も多いし、倍率も高い。とても難しく合格をつかみ取るのに苦労する人が大半です。
医学部に合格するためには、努力を継続することと挑戦し続けることが大切です。
僕は、3年間浪人して旧帝大学医学部に合格しました。現役のときから、休憩時間はすべて勉強していました。浪人してからも毎日10時間以上勉強していました。
親は会社員の一般家庭ですが、それでもお金をどうにかできる可能性のある私立の医学部を調べました。
これらの努力と、挑戦を継続したから医学部に合格できたと思っています。
模試で悪い判定がでたり、落ちた経験をもっていて医学部が難しいと感じている人は多いと思います。
しかし、努力し続けて挑戦し続ければ、合格できる可能性は上がり続けます。諦めずに、頑張り続けてください!