コロナウイルスの影響で、講義がオンライン授業になっている大学が多いと思います。医学部でも、オンライン授業を導入されています。
実習もオンラインになってしまっています。オンライン実習の内容、リアルな感想を紹介します。
オンライン実習で勉強になってるの?
医学部の自粛期間の1日
オンライン実習が開始されて、2週間が経過しました。医学部の全科実習は3~4人グループで、いろいろな科をまわります。オンライン実習となると、先生は3~4人に対して1人つかなければいけません。
講師をしていただいているのは、臨床医です。時間をたくさんとることができるわけもありません。その結果、ここ2週間は以下のようなスケジュールでした。
曜日 | コアタイム | オンライン実習の内容 |
月曜 | 9:00~10:00 | レポート課題の説明 |
火曜 | なし | レポート作成 |
水曜 | なし | レポート作成 |
木曜 | 8:30~12:00 | 講義 |
15:00~17:00 | 講義 | |
金曜 | 13:00~14:00 | レポート発表 |
曜日 | コアタイム | オンライン実習の内容 |
月曜 | 9:30~11:00 | レポート課題の説明 |
14:30~16:00 | 講義 | |
火曜 | なし | レポート作成 |
水曜 | 12:30~13:00 | 講義 |
木曜 | 13:00~15:30 | ビデオ講義 |
金曜 | 9:30~11:00 | レポート発表・講義 |
16:30~17:30 | 講義 |
講義がない時間はレポートや国家試験の勉強をしていました。1日のうち、拘束時間が0の日もあるので、オンライン実習をとおしてはほとんど何も学べていない感じです(。-∀-)ノ
医学部のオンライン授業でやること
オンラインの授業では、教科書には載っていないけど、実際に医師として働くときに必要になる知識のレクチャーです。実際に現場にでている先輩の医師から聞く話はとても勉強になります。
しかし、実際に患者さんに対応したり、手術している現場、をみることができないのでイメージしにくいです。
また、レポートの課題が毎週出ます。しかし、これはオンラインの前からあったものです。手を抜けば3時間ほどで終わります。真面目にやっても10時間弱で終わります。レポートの発表も、オンラインの前からあることです。
オンライン授業でやっていることは、実習でやる予定だった『手術や回診の見学』を無くしただけ、という内容です。
オンラインになってできなくなったこと
担当患者さんをもって話を聞かせていただくこと
オンライン実習では、患者さんと関わらせていただくことがなくなりました。オンラインでなければ、担当の患者さんの診察をさせていただいたり、話を聞かせていただく機会がありました。しかし、その機会がなくなってしまいました。
オンライン実習が長引けば、人と接する機会も減り、医者として大切なコミュニケーション能力が低下してしまいます。病院で実習ができるようになったら、コミュニケーションを積極的にとりにいこうと思います。
手術や回診の見学
手術や回診の見学がなくなってしまいました。手術を10時間見学したり、教授の回診は、正直あまり勉強にはなりません。
しかし、この手術の見学や教授の回診は完全になくなってよかったとは言えません。手術や回診をとおして、医局の雰囲気を感じ取る、その場でしか手に入れることができない知識を手に入る、ことができるからです。
手術や回診の見学は、実習が始まってから取り戻せるかというと、厳しいです。実際に、オンラインになってしまった科の雰囲気は講演会などのイベントに参加して確かめようかなと感じています。
実習を通して出てくる疑問への質問
実習の最大のメリットは疑問点を、現場で働いている先輩医師に聞くことができるところです。
レポートを書くために、論文やガイドラインをたくさん読みます。学生レベルではわからないことがたくさん出てきます。オフラインではそれらを実習の空き時間を使って、先生に聞いていました。
しかし、オンラインでは、手があいてる先生をつかまえて聞くことができません。臨床医の先生方は、もちろん忙しいので、質問をメールでしても、回答が返ってくるのはすぐではありません。
国家試験に出てこないような最先端の治療や、現場でしかわからないこともあります。質問できないことは勉強をしているうえでストレスです。
疑問点は、実習が再開することができたら直接聞いて解決しようと思います。
まとめ 【実習のオンライン化は厳しい】
授業がオンライン化になればメリットもあると思います。しかし、直接講師や、友人に会えないことによるデメリットもあります。
医学部の実習をオンラインにすると、メリットよりデメリットのほうが大きいです。というか、実習をオンラインにすることは無理があります。実際の処置は、オンラインではできません。
そして、映像で実習をどうにかしようとしても、映像は2Dです。手術や、手技は3Dです。映像でみるのと、実際にみるのでは、やはり頭に残るイメージも違います。
実習のオンライン化は厳しいので、早くコロナおさまって欲しいというのがリアルな感想です(。-∀-)ノ