試験を乗り切るEvidenceに基づく睡眠法

毎日忙しくて寝る時間がない人もおおいですよね。ぼくも浪人時代は勉強するために睡眠時間を削っていました。大学生にもなると勉強に加え、人付き合い、部活などにも時間を割かなくてはいけなくなってほんとに時間がなくて睡眠時間を削ってしまっています。テスト期間に毎日睡眠時間3時間くらいで勉強してたら体にガタがきて鬱の一歩手前まで来てしまいました。テストをもっと楽に乗り切りたいと思い正しい睡眠について学んだので解説します。

 

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徹夜によって成績が下がる!?

学生でよくやるのはテスト前の徹夜です。確かに、徹夜で勉強時間は確保できますが徹夜で成績が下がるという研究があります。2006年にカリフォルニア大学のバークレー校の生徒を対象にした研究です。これは徹夜の詰め込みが本当に効果があるのかを実験した研究です。

実験の方法は、多くの学生を被験者として集め、①眠るグループと②眠らないグループに分けました。実験の日の昼はどちらのグループにも起きていてもらいました。実験の日の夜は眠るグループには寝てもらって、眠らないグループには監視のもと起きていてもらいました。

実験開始の次の日の午前中は2つのグループに起きていてもらいました。そして、正午に脳をMRIで観察しながら情報を覚えてもらいました。

テストは体調の学習への影響を除くために2日後の回復したタイミングで行われました。

結果は②眠らないグループは①眠るグループよりも成績が40%も悪かったのです。

 

この研究から翌日までならどうにか記憶を維持できるけど結局その勉強は長期的な視点で見たときに意味がなくなるということがわかります。この状況をつくりだしているのは睡眠についてなにも考えていない学生でしょうか?ぼくは学生はいろいろ勉強以外の活動にも取り組んでいるので学期末にまとめて試験をおこなう教員に問題があると思います!!本当に学生に知識を定着し欲しいならば細かくテスト範囲分けてテストしろよって言いたいです(笑)。

まあ、現実問題としては難しいので数日前から勉強しましょう。勉強した日にちゃんと睡眠をとると記憶が定着するという研究をハーバード大学メディカルスクールのロバート・スティックゴールド博士が行っています。なので勉強した日にはちゃんと寝て効率よくテストを乗り切っていきましょう。

 

睡眠の質をあげるには?

結論として最初の90分間のノンレム睡眠(脳も体も眠っている睡眠)が睡眠全体の中で最も深い眠りであり、最初の90分しっかり眠るということが睡眠の質を上げるうえで一番大事です。

そのような行動をすれば最初の90分しっかり眠れるかというと寝る90分前に入浴をするということです。皮膚温度と深部温度の差が縮まったときに入眠しやすいという研究結果が1999年の『Nature』で発表されています。40℃のお風呂に15分間入ると深部体温は0.5℃上がります。深部体温は大きく上がったぶん大きく下がろうとします。0.5℃下がるのが90分なので90分後によく眠れる状態になるということです。

90分前に入浴を済ませることが難しい人やいつもシャワーの人もいると思います。ぼくも毎日シャワーです。シャワーの場合は深部体温は0.5℃も上がらないのでわざわざ90分前に浴びる必要もないです。30~60分前に浴びると良いと思います。経験談になってしまいますがそれくらいが入眠しやすいです。シャワー浴びてから少し眠くなってその眠いの通り過ぎると目がさえた経験あると思います。すこし時間を意識するだけで睡眠の質が良くなるので入浴やシャワーの時間に意識を向けてみるといいと思います。

 

睡眠不足の医師と医療事故について

睡眠不足になると注意力がお酒を飲んでいる状態と同じになります。また、4時間以下の睡眠では交通事故の起きる確率が11.5倍になるというアメリカのAAA交通安全基金が2年間にわたって7000以上のドライバーを対象にした実験があります。

医学部なので睡眠の医療事故との関与についてここでは考えていきたいと思います。アメリカのデータになります。現在、医療ミスはアメリカで3番目に多い死因というレポートが発表されています。30時間シフトの研修医が間違った処方をしたり、手術用具を体内に残すという深刻な医療ミスが36%上昇したという記録があります。また、30時間のシフトを一睡もせずこなした研修医は集中治療室での診断ミスが460%も増えるのです。さらに、注射針を自分で刺す、メスで自分を切るなどのミスをする確率が73%も上がっているのです。

働き方改革とか言っていますが病院によっては全然休みをとれない病院もあるみたいなので医学生のうちに情報収集が大切だと感じました。また、担当の医師が寝不足のようなことを言っていたり、若い医師で顔色が優れないときは手術とか別の日に延期してもらったりしたほうが考えてもいいですね。

 

 

まとめ

睡眠の質を上げて生活をよゆうがあって楽しいものにしたいです。睡眠が大事なことはみんな知っていても具体的なエビデンスなどを学校で教えてくれないから睡眠削ってしまうのだと思います。

睡眠について学んでからぼくはテスト前に徹夜をしなくなりました。テストの成績も上がりましたし、日常生活もまえより充実しています。やることあるときは睡眠の質を上げて日々を乗り切っていきたいです。

 

参考文献

ウォーカー、マシュー(2018)『睡眠こそ最強の解決策である』(桜田直美訳)SBクリエイティブ

西野精治『スタンフォード式 最高の睡眠』サンマーク出版

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ザッキー📙医学生のブログ