与沢翼さんという人を知っていますか?
与沢さんは株式、不動産、外貨、仮想通貨、社債、保険、信託などを対象に個人資産家として活動。純資産は70億円と、成功を収めている人です。
資産をそれだけ持っていても、与沢さんが自分自身で使うお金は3万5千円ほどです。
この本には、お金に支配されず、必要十分なものだけで生きていく方法が紹介されています。そこで、この本で教えてくれる大切な考えを紹介します。
お金に支配されない生き方、できないかな?
松下幸之助の「ダム経営」とP・F・ドラッガーの「コップの水」
松下幸之助の「ダム理論」とは、経営もダムのように行うべきというものです。
つまり、ダムが水をため、必要に応じて徐々に水を流すことを経営にも当てはめるのです。景気が良くても、景気が悪くなるときに備えて、資金を蓄えておく、ということです。
これは、経営学の父といわれているP・F・ドラッガーの「コップの水」という考えに通じるものがありあます。『お金の真理』では、わかりやすい説明のために、日本映画の『マルサの女』から引用されています。
カネを貯めようと思ったらね、花村さん、使わないことだよ。
あんたは葬式があれば1万、結婚式がありゃ2万と出すでしょ。そんなもの出していたらカネは残らない。
100万あったって使えば残らない。10万しかなくても、使わなければ丸々10万残るんだからね。
あんた、今ポタポタ落ちてくる水の下にコップを置いて、水、貯めているとするわね。あんた、喉が乾いたからって、まだ半分しか貯まらないのに飲んじゃうだろ。これ最低だね。
なみなみといっぱいになるのを待って、それでも飲んじゃダメだよ。いっぱいになって、あふれて、垂れてくるやつ。これを舐める。我慢するの。
お金というのは、あればあるだけ使ってしまうというのは、完全に間違いであることが、先人から学べます。
いまの時代、積立NISAなど毎日100円から投資ができます。コンビニでスイーツを買ったり、高い昼食をとるのではなく、投資にまわしてみるとお金の使い方が変わると思います。
僕も学生ながら、積立NISAをやっています。お菓子やジュースを我慢して、毎日300〜400円ほどの投資からはじめました。コロナの影響もあって、一時期マイナスでしたが、今では7%くらいのプラスです。
将来、お金が余りはじめてから、贅沢するというマインドは大切ですね。
本当のお金持ちとは「純資産」が多い人
年収が高いからといって、その人がお金もちというわけではありません。収入とは、グロス(全体)ではなくネット(正味)で考える必要があります。
この考えを年収1000万円の人で、解説されています。
年収1000万円だと税金で300万円ほど消えてしまいます。手元に残るのは700万円です。生活上必要なコストを考えてみましょう。
まず家賃10万円、食事や衣服などの生活費が10万円、子供の教育費が5万円、仕事や友人関係との交際費が4万円、通信費が1万円…。これだけを積み上げても、この時点で計30万円差っ引かれることになります。
年間での手取り700万円だと、ひと月にならすと約58万円です。
この58万円から先ほどの30万円を引くと、もう28万円しか残りません。
ひと月28万円だとすれば、12ヵ月では336万円です。
このすべての必要な支出を差し引いたあとの金額を「可処分所得」といいます。この可処分所得を多くすることが、豊かになるために大切です。
年収が500万円で毎年100万円を貯金している人。年収が1000万円だけど、毎年30万円しか貯金しない人。この状態が続いたら、10年後、豊かになっているのは、年収500万円の人ですよね。
可処分所得をどうやって増やすかを考えながら生活することが大切です。
期待値を下げることの重要性【→最重要項目を見失うな】
なにかを継続して頑張ろうと思ったときに、大切なマインドとして「高すぎない期待値」という考えが紹介されています。
最初から、YouTubeをやれば儲かると思ってやると収益がゼロの期間が耐えられずやめてしまいます。しかし、儲からないことを前提でやっていれば、継続することができます。継続することで途中でコツがつかめてきて、最終的に儲かったりするのです。
アルバイトを始めたころは仕事がわからなさすぎてきつい、でも継続しているうちに効率のいい方法を学ぶ。投資はそもそも儲からないと思っているから、1年で3%の低利率を狙うと簡単に達成できる。など、他の分野にも応用できる考えですよね。
また、期待値を下げていれば、自分の積み上げてきたものに目を向けることができます。
ブログで稼ごうと思ったけど、30記事書いても稼げない。YouTubeで稼いでる人がいるからブログをやめてYouTubeで稼いでみようかな。そして結局、YouTubeも長続きせず稼げない。
自分がいままでに積み上げてきた最重要項目を見失わない。そして、ブレずに1つ1つ継続したほうが成果は出るということを教えてくれています。
自分に対しては1円、1秒単位まで切り詰める
与沢さんは、70億円の純資産があるにも関わらず、月3万5千円しか使っていないようです。
しかし、知人や家族と食事をするときは、メニューの料金を気にせず注文し、すべてご馳走するようです。コース料理は一番高いものを選ぶようにしているようです。
このマインドは、できるだけ僕も取り入れようと思いました。そして、お金だけではなく、時間の使い方にも応用できるなと考えました。
つまり、自分が生活するときは、1円、1秒もむだにしない生活を心がけます。そして、家族や友人などの大切な人といるときは、お金、時間を惜しみなく使う。という考え方です。
この考え方にしてから、毎日14〜15時間、勉強や作業をしたり、生活費を切り詰めることは、苦しくなくなりました。食事の約束があるから頑張ろう、後輩におごりたいからむだなものは買わないようにしよう、と思えるのです。
人間関係の重要性に気づかせてくれました。
まとめ|自分に厳しくすれば、お金、時間は生み出せる
『お金の真理』を通して人生をラクにするマインドを得ることができる、と思っています。
自分が一人でいるときは、とにかくストイックに勉強、作業などやるべきことをやる。無駄なデザートや娯楽用品を買わない。知識、効率化できるものにはお金を使い自分へ投資する。
お金、時間が生み出せて、人間関係も良くなります。物欲もなくなります。
お金のことが不安、努力できない、すぐ怠けてしまう、などの悩みを解決してくれる本です。人生を少しでもラクに豊かにしたいな、と思っている人におすすめです。